ここ10数年にわたり、僕は東京に住み日本のインディー音楽シーンについて執筆してきた。ときおり東京の外に出て地方都市のライブやイベントに行ったり企画したりする機会にも恵まれた。また、東京の外からツアーでやってきた多くのバンドらにも会うことができた。

For more than ten years, I’ve been living in Tokyo and writing about the Japanese indie music scene. I’ve occasionally had the chance to see and sometimes participate in shows in other parts of the country, and I’ve often met bands from outside Tokyo as they visit on tour.

東京で長い年月を過ごせば過ごすほど分かったこととして、僕の日本の音楽への視点はファッションやメディア、そして人間関係とのつながりの流れに沿って限定されてしまうということであった。ある場所で「ホットで新しいこと」が「もう既に東京でホットで新しいこと」にただ色付けされたものであったり、さらにプロモーターやメディアにとって都合の良いものになっていたりする。音楽は変わっていくが、東京の景色は変わらない。東京に入り込んできた全てが、なぜか全て同じようなものに換わってしまう。

I’ve also found that the more time I spend in Tokyo, the more my perspective on Japanese music is limited by the shifting tides of fashion, media and the chance workings of human interactions. What gets presented as the hot new thing from one place is often coloured by what’s already considered hot in Tokyo, or what fits the agenda of promoters and media. The music changes, but Tokyo’s landscape stays the same, and it distorts everything that enters in ways that make it all somehow familiar.

海外でも日本の音楽の注目度は徐々に上がってきている(今に限ったことではないが)。これは簡単に音楽を広めることができるインターネットのおかげであるが、とりわけ音楽会社やタレント事務所そして日本政府の「Cool Japan」プロモーション活動のおかげであろう。ある一面の日本を切り取っただけであって、浅はかなためにすぐに破綻してしまう可能性も高い。

There is also a growing awareness of Japanese music throughout the world, thanks to the ease with which music can be disseminated through the Internet, and in particular to growing promotional activities by record companies, talent agencies and government programmes like “Cool Japan”. This shows a certain side of Japan, but it’s an image characterised by an immediacy that swiftly tumbles into shallowness.

僕が書く日本の音楽は、もちろん自分自身のテイストやバイアスがかかっている。僕には僕のアジェンダがある。それらは、しばしば混沌としていて変動するものであるが。そしていつも僕が新しいもの探索をする時、「貴重な良い探索だった」と心から思えるのは、いつもその「土地の感覚」に触れたときだ。

インターネットに埋め尽くされたコンテクストがないまま浮遊する音楽。ラジオやTVの電波に負荷が掛かっているのではないかと心配になるくらい溢れている音楽。それらの音楽は全てどの土地にも属さない隔離された霊的な宇宙で作られているに違いない。「普遍的な」価値をアピールしているつもりだろうが、作られている過程でそのルーツもなくしているし、もはや聴き手もそのルーツも見つけることに興味を持たないであろう。

In writing about Japanese music, I of course have my own tastes and biases. I have my own agenda, even if it is often a chaotic and shifting one. But in my constant search for something new, one thing I find precious wherever I find it is a sense of place. Music that floats free of context fills the Internet and overloads the airwaves – a lot of it made entirely in this deracinated psychic space. It promotes supposedly “universal” values, but in doing so cuts itself off from its roots or never even discovers them.

僕は、我らインターネット音楽宇宙の子だ(オンラインという場所がなければ今のような音楽ファンにはならなかった)。でも同時に「土地の感覚」はいつも僕にとって偉大な力を及ぼしている。僕は西東京の郊外である高円寺(独特な音楽文化を保つ残り少ない町のひとつだと思う)で僕自身の小さな音楽コミュニティを10年かけて築いてきた。だから町に根付く音楽にとても興味がある。というわけで、日本国内で新しい町を訪ねるたびに、いつも最初に思い立つのは「音楽はどこ?」だ。

I’m a child of this online musical space – I couldn’t be the kind of music fan I am without it – but at the same time, a sense of place has always held great power for me. I have spent a decade building my own small music community with roots in the western Tokyo suburb of Koenji – one of the last remaining places in the city to retain its own distinctive musical culture – and whenever I visit a new town in Japan, my first question is always, “Where’s the music?”

僕の来年までの計画としては、日本国内の全都道府県を訪れること。それぞれの場所でローカルのオルタナティブ音楽シーンをこの目で見て、その事について書いてインターネットに公開していく。願わくば、最終的には本にしたいと思っている。自分でも愚かだなとは思うが、それぞれの場所を自転車でまわることに決めた。時間や仕事そして天気の関係で一度に全ての旅を遂行することはできないが、来年にはかなりの期間は道上にいる予定だ。このブログに僕の旅の進捗について随時投稿していく。だから道中に何かお手伝いや宿など提案があればとても嬉しい。

My plan over the next year is to visit every prefecture in Japan, learning what I can about the local alternative music scene in each place and writing about it – on the Internet and hopefully eventually for a book. In a fit of foolish brio I determined to make my way from place to place by bicycle. Time, work and weather mean I won’t be able to make the whole trip at once, but I will be spending a significant portion of the next year on the road. I will post regular updates of my travels on here, and I will welcome offers of assistance and shelter along the way.

みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

I look forward to meeting you.

3 thoughts on “About

  1. Facebookにあなたのblogの事がシェアで上げられていたのでblog読みました。
    全国を車で周り土地土地の音楽シーンを見ていくなんてなんて凄いなーって思いました。

    お宿の件なら最近だとシェアハウスやゲストハウスが各県に出来ているのでそれらを利用すると宿泊代は浮くかと思います。

    あと、もし可能であれば“山根万理奈”アーティストが出られるライブを見て欲しいです。ライブのスケジュール等はFacebookに上げられていたりもしくは自分に聞いていただければ調べてお知らせさせて頂くことも可能です。

    それでは、健康と安全にきをつけて日本各地の音楽シーンを巡る旅にして下さい。

    日本語ですいません。

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    1. コメント有難うございます。
      そしてお返事にかなりお時間かかってしまいまして、本当に失礼いたしました。

      宿泊先についてですが、問題はいつどこにいってどれだけ滞在するのかを決めてないので、
      前もって宿を予約するのが難しいことでした。
      ですので次の行き先でできるだけ安いホテル・宿・ゲストハウス等をギリギリになって決めるというスタイルになってしまってます。

      関東では幸いにも何人か知り合いがいますので、少しは宿代は節約できそうです。
      また僕の仕事も幸運にも、旅中にできるものもありますので、少しばかりですが旅中にも仕事できている状況です。
      何とか札幌から東京までやっていけそうです。
      サポート有難うございます!!

      イアン

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